WNBAの2003年シーズン最大の驚きは、前年リーグ最低の成績だったデトロイト・ショックが一躍リーグ最高勝率を挙げ、プレイオフでも一気に王座へ駆け上がったことであった。解散したマイアミ・ソルから移籍してきたセンターのルース・ライリー、新人王に輝いたカール・マローンの娘であるシェリル・フォードなど新メンバーの活躍も大きかったが、ヘッドコーチのビル・レインビアも認める若きショックの大黒柱は2年目を迎えたスウィン・キャッシュであった。レインビアはキャッシュのことを「スモールフォワードの未来形」と表現する。長い手足を生かした動きは優雅そのもので、安定したオフェンス力を誇っている。